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11月3日「テスト会」 実施報告

6月と11月の年2回実施される「全国統一小学生テスト」も今回で33回目となりました。
今回は全国で約12万人超が受験しており、小学生が受験するテストとしては依然最大規模のものとなっています。
とは言え、ここ数回は受験者数が減少する傾向にあり、今回も昨年に比べ約12%減少しました。
要因の一つに、「中学受験を考える小学生」に対象を限定したテストだと解釈されていることもあるように思われます。
実際には、中学受験をするか否かに関わらず、より純粋に「応用力を試す」のに向いているテストです。
今後はそうした向上心を持つ小学生の参加をより一層期待したいところです。

▼学年別受験者数('23年11月全国統一小学生テスト)

  年長 小1 小2 小3 小4 小5 小6
全国 4,057 13,096 17,104 23,744 24,309 23,607 18,121 124,038
愛媛県 47 134 187 265 281 330 324 1,568

'22.11月
全国 140,091
愛媛県 1,668

愛媛県と全国との平均点を比較すると、小3生で愛媛県平均が全国平均を大きく下回る結果となりました。
「全国統一小学生テスト」では小3生から小6生はマークシート方式で実施します。
この方式では選択肢の細部まで丁寧に吟味し、正解を見つけることになります。
そこで必要なのは、「明確な定義」に裏付けられた知識(下段 『中学受験への提言』参照)です。
しかも小3生は、2月からは中学受験学習が本格的に始まる小4生になるタイミングでもあります。
今回の結果からも、愛媛県の小3生には今の段階からそうしたことを意識しつつ、学習を進めることが重要であると言えそうです。

▼学年別平均点('23年11月全国統一小学生テスト)

  小1 小2 小3 小4 小5 小6
満点 300 300 300 500 500 500
全国平均 206.9 176.8 173.1 271.9 280.1 274.8
愛媛県平均 211.5 174.5 168 273.5 277.1 281.1
愛媛県−全国 +4.6 -2.3 -5.1 +1.6 -3 +6.3

※小1〜3は2科, 小4〜6は4科

 

◆中学受験学習への提言◆

“知っている”ことから“思考力”へ!

全国的に、ここ数年の中学入試では「思考力を問う」問題が出されることが一種の流行になっています。
これから先の世の中がどう変化するかはあくまでも予測の域を出ませんが、AIの急速な発達によって私たちに求められる能力が従来のものとは大きく異なるものになることは間違いないでしょう。
そういう未来の社会を生きていくのに必要不可欠な力こそが “思考力”であると言えます。

従来、中学入試の問題は「知っていればできる」問題が多く出されていました。
それは結局「どれだけいろいろなことを知っているか」を競うもので、知識量の多寡が合否を決定することになりがちでした。
しかし現在では、あるテーマに対してグラフや表などで様々な資料を提示しつつ、それらを材料にして正解を導き出すような問題の形式が増えています。
それによって、ただ“知っている”ということだけではなく、「与えられた条件のもとで、どう問題を解決するか」の道筋をしっかり立てられるかということが問われているわけです。

では、そうした問題に対処するのに知識が不要なのかと言えば、そうではありません。
むしろ、示された資料の何をヒントにするべきかの判断を素早くするには、「正確な知識」が不可欠となります。
ここで言う「正確な知識」とは、即座に「使える」状態になっているものであり、「そう言えば聞いたことがある」という曖昧なものではありません。
原理原則・本質を理解している事柄のことを、「正確な知識」と呼ぶのです。その前提は、「明確に定義がなされていること」です。
確固たる定義があれば、知識はブレることはありません。それを適切に使いこなす力こそが、“思考力”なのです。
つまり、“思考力”の根底には確固たる定義に裏打ちされた知識が存在するべき、ということになります。

エィブルエグゼでは、どの学年でもこの「定義」を重視しています。
科目指導だけでなく、様々な場面で「〇〇とは何か」という問いかけを多く行っています。
日頃からそうした「定義」の重要性に触れることが反復練習となり、それによってただ“知っている”だけのことをうまく「考える」ための材料とすることができるようになります。
そうして“思考力”を日々養っているのです。
毎日の学習の中で、“知っている”というだけで満足せず、さらに掘り下げることで、「考える」ための材料作りをする意識を持つことが大切です。
この冬は“思考力”を一緒に鍛えていきましょう!


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